FC2ブログ
2018年11月20日 (火) | Edit |
Kenny Rankin本人も言っているように、『Mind Dusters』からが彼のキャリアの始まりかもしれないけど、それ以前の彼が1963年から1966年にコロンビアに残したシングル曲のコンピレーションが昨年レコードで、今年にその拡大版のCDが発売されました。
まさかまさか「Have’nt We Met」や「In the Name of Love」のコロンビア・バージョンを手に入れる日が来ようとは!

krc03.jpg
昨年2017年に発売されたレコードは10曲入り、今年発売されたCDは各国の音源を加えた20曲入りのもので、CDさえ持ってれば全曲は押さえられます。
ただ、全てモノラルであるこれらの音源は「音楽」として聴こうと思えば、我が家ではレコードが最適。
逆に我が家の現状のシステムでは、モノラル音源をデジタルで聴くとほんとクソつまんない音しかしないんですよね。のっぺりとして何の躍動感もない無機質な音でしかありません。発売当初のMDを聴いているみたい。
おそらくウチのシステムの問題であって、ここからデジタル部門に投資をすればそれなりに鳴ってくれるのでしょうが、ここら辺はアナログへの投資の方が単純に楽しいです。

話がそれましたが、ですので、私はどうしてもレコードとCDの両方が必要でした。
krc02.jpg

今回、素晴らしいのが日本のソニーミュージックの独自規格なこと。
詳しいことは解説に書いてありますが、日本のソニーミュージックの担当の方が10年以上粘って実現した企画とのこと。
つまり現時点では日本盤のみ。ですので必然的にレコードは高価なものになってしまいますが、これは仕方ない。
そして、私は「日本盤」のCDを買うのはおそらく20年ぶりぐらいになったと思います。これがまたなかなかのいい仕事ぶりでした。
私が日本盤を買わなくなった理由が、輸入盤に対して金額が高くなる事もありますが、それに対しての解説がほとんどライターの主観や思い込みやばかりで、客観的なデータや経緯など必要な情報がほとんど無かったからでした。本当にうんざりして日本盤を買うことをやめていました。
それが今回、この企画の経緯やKenny Rankinの経歴も端的に分かりやすく解説してくれている事に拍手を送りたい!英語の歌詞のみですが対訳も付いています。これぞプロの仕事!

なかなか素晴らしいのがレコードの裏ジャケット。
krc01.jpg
当時の臭いがプンプンする。いい仕事してますわ。これがCDになるとまたCDならではのジャケット。うまいわぁ。

他のアウトテイクの写真やシングルのジャケの写真はCDのみになりますので、Kenny RankinファンはやはりレコードとCDのどちらも手に入れていた方が気持ちいいかと思います。


スポンサーサイト

2018年11月13日 (火) | Edit |
仕事が繁忙期を迎えクタクタの中、リミックスのホワイト・アルバムが届きました。
IMG_3910.jpg
現物としてはとりあえず2LPを入手。

リミックスは前回のSGTに続いて2作品目になりますが、実は前回のSGTは個人的に全く楽しく感じませんでした。
ただ、世間では軒並み大絶賛で、レコードだったら聴けるのかな?と思いレコードも入手しましたが、全く心に響かず。

ですので今回は完全スルーしようと思ったのですが、リミックスされたGlass Onionの視聴があまりにも素晴らしく、とりあえずレコードだけは入手しとこうと購入したのですが、結果、今回のリミックスは素晴らしい!

元々大好きなアルバムで各曲に思い入れが格段にあるのですが、その思い入れの上をすっ飛んでいる素晴らしい出来だと思います。音がキレッキレ!

この出来を聴いてしまうと、逆に言えばSGTのリミックスは何故あんなもんだったの?と思ってしまします。
昨年発表されたSGTのリミックスは「たったこれだけ?」と思うような音のいじくり様で、リミックスする必要があったのか個人的には疑問に感じました。アレだったら元々のモノラルとステレオ盤でいいんじゃないの?と。
今回のホワイトのリミックスを聴いて、SGTで納得出来なかった理由がわかった気がします。

で、今回のリミックスが素晴らしかったので結局ハイレゾを入手。
まずはハイレゾ版のホワイト・アルバムですが、これってアナログ超えてるんじゃないでしょうか?
すごいリアルな音!2009年のリマスターのハイレゾの時もそうでしたが、Beatlesのハイレゾはガチでやってます。

イーシャー・デモ、懐かしい!10代の後半から20歳の前半ころ、よく聴いてた海賊盤を思い出します。
The Lost Lennon TapesやらUnserpassed Mastersやら。それと同時にあの時の風景や生活も。。。
さすがに音質は別格!聴いてるとオーバーダビングが原因と思わしき所の音のズレまで覚えてる(笑)。『Revolution』でのズレが一番ひどかったと思うのですが、さすがに修正している様です。

アウトテイクがその後3枚続きます。さすがに音源の多いこのセッション。特にポールの作曲能力の爆発を感じとれます。何度も何度もこのアウトテイクは聴かないと思いますが、面白すぎる!
『Let It Be』の面白バージョンも入ってるし、みんなでコーラスの『Good Night』なんて涙なしには聴けません。
こちらのアウトテイクの音質も素晴らしくなっています。

今回は大満足のデラックス・エディションでした。
次回はアビーロードでしょうか?それともマジカル?
究極は最新デジタルを使った、『Please Please Me』と『With The Beatles』の完全分離ステレオ・バージョンだと思います。早く、早く、デジタル技術の進歩を願っています。



2018年11月06日 (火) | Edit |
前回の続きです。

名作『Lark』
lllark.jpg

構成等はデビューアルバムの『Say No More』から大きく変わらない様に思えますが、なんなんですかね?アルバムから漂うこの初々しさは。
作り込みや、サウンドの完成度で言えば次作の『Fathoms Deep』が上でしょうが、ジャケットも含めて、このアルバムには何らかのマジックがあるんでしょう。色褪せない、その時に切り取られた彼女の一部を見ている様です。


まず私が最初に手に入れたのがUSプロモ盤。
これを手に入れた時はまだまだ情報不足で、勝手な思い込みでLinda Lewisはアメリカのミュージシャンと思い込んでいたのですが、後に大勘違いと知りました。結局その後、UK盤を求める事に。
lark-1.jpg
lark-17.jpg
lark-2.jpg
ゲートフォールドのUK盤と違いシングルジャケット。裏ジャケはUK盤の内側の写真を使っていて、もうこれだけでガッカリ。

UK盤で内側に印刷されている歌詞は、別途、インナーとして付属。
lark-5.jpg
Repriseレコードのいつものカンパニースリーブも。
lark-6.jpg

lark-3.jpg
lark-4.jpg
US盤には『Rock A Doodle Do』は入っていません。



そしてUK盤ですが、大きく分けてB面の1曲目に『Rock A Doodle Do』が入っていないものが初盤。入っているものが2ndプレス。しかし、『Rock A Doodle Do』が入っている2ndプレスって逆にあまり見かけません。
まずはUK初盤。テクスチャー・ジャケです。
lark-7.jpg

lark-8.jpg

lark-9.jpg
lark-10.jpg



そして2ndプレス。
lark-11.jpg
こちらもジャケット自体は1stプレスをそのまま流用でテクスチャー・ジャケ。
ジャケットにシールで『Rock A Doodle Do』を追加。
lark-12.jpg
そして内ジャケにシールで全部の曲名が貼っています。
lark-14.jpg
1stプレスのその場所(↓)は空欄。
lark-13.jpg


レーベル面には「Made in UK」の文字が33 1/3 RPMの上に追加されています。
lark-15.jpg
lark-16.jpg
もちろん、B面の1曲めには『Rock A Doodle Do』が追加されています。



US盤とUK盤の音の違いですが、明らからにUK盤が鮮度のいい音で、US盤はマスターのジェネレーションの違いが顕著に現れています。
UK盤の1stプレス(MAT A-2, B-3)と2ndプレス(MAT A-2, B-4)に関しては、やや1stプレスが音の張りがある気がしますが、スタンパーの違いか、もしかするとプレスの工場の違いなのかもしれません。それでもUS盤ほどとの音の違いはありません。これから入手されるのでしたら、UK盤がおすすめです。

次回は3rdアルバムの『Fathoms Deep』です。



2018年11月03日 (土) | Edit |
ネット上の評判を見ていると、私の好みや我が家で聴く音楽にはあまり合わないだろうと思いつつ、一度は試したかったのがオルトフォンのSPU。あれだけ有名ですとね・・・。

現在、我が家のトリプルアームx2台の、計6本のアームに付いているカートリッジは

Sumiko Blue Point Special EVO.3
Goldring Eroica GX
Goldring 1042
Elac STS-555
Shure M44-7(黒カモメ)
Shure M44-7 モノラル結線(茶カモメ)

それ以外にも補欠がカートリッジキーパーで出番を待ってますが、バリレラ以外は1970年台以降の軽針圧のカートリッジが揃ってて、それとは毛色の違うSPUも一本は持っててもいいかな、と。
そして入手したのはSPU GE。


まー存在感すごいですね。重さもスゴイ!
我が家では取り付けられるトーンアームがFR-54とDenonのDA305。FR-54を買った時、オマケについてた補助のウエイトを取り付けて装着。


音を出してみると・・・。

うーん、鈍いと言うか・・・。ゴロッとまとまって音が出てきます。
艶も感じますし、音のコクもまったりで上から下まで全部音も出てて文句ないはずなのですが、重い。グッとはくるのですが、古臭い音のイメージ。数枚レコードをかけてみると、ボーカルものや50~60年代の音源の再生が良さそう。それ以外はちょっと鈍く感じます。

ただ、針圧からトーンアームの高さをいろいろ変えてみると、音の変化が凄い!
これは組み合わせるトーンアームやトランス、調整でかなり音が変わりそう。特にトランスが重要かも。

現時点で諸手を挙げて「これは凄い音がする!」とは言えないですが、使い方によって何か劇的な変化が起こらないかちょっと期待しています。ただ、以前所有してたDenonのDL-102と103と同じ匂いがするのも確かで、オーソドックスすぎて使い道がいまいち定まらないみたいな。

現状、我が家で流れる音楽は、古いものだと1910年代の音楽から現在のまで、おおよそ100年間の色々な時代に録音されたレコードを再生する訳ですので、どちらかと言うと万能型が便利なのですが、SPU GEはかなり音の鳴り方が個性的で何でもかんでも大丈夫と言うわけにはいきません。

いやーもしかすると私のレコード再生の価値観が一変するかもしれませんし、結局使いこなせなくてDL-103みたいに放出するかもしれない、なんとも微妙なカートリッジであります。



2018年11月02日 (金) | Edit |
Hammingbird.jpg
第二期Jeff Beck Groupの残党からなる“Hammingbird"の1stアルバムを手に入れて聴いてみると、その中で個性的な女性の声が。
客演で歌っていたのは"Linda Lewis"でした。「そう言えば"Linda Lewis"っていたなー」と、ふと思い出して色々探ってみました。

私が最初に彼女を知ったのが1990年代の再発見の時期で「Second Nature」がまず最初。
secondn.jpg

そして有名な「Lark」も当然聴きました。ただ、最近まですっかり忘れていて、イメージ的にはかなりのビッグネームだったのですが、現在調べてみると彼女の日本語のwikiも存在しない有様。
実は、1970年代当時も爆発的に売れていた訳ではないみたいですし、90年代のリバイバルでも日本で話題になったぐらいで、一般的にはほとんど評価されてない様でした。

そんな中、いろいろ探っている途中、私は彼女の『Not a Little Girl Anymore』と言う曲を聴いてすっかりノックアウトされてしまいました。
特にどうという事はない、普通の曲なんですがねー。
Max Middletonの弾くフェンダーローズの音が漂い、曲調と、そしてLinda Lewisの歌声が絡まりまくって、それはそれはライト・ソウルの傑作に感じてしまいました。

この曲こそが、私に彼女を再認識させるきっかけとなり、まぁそこからいろいろ探し始めたのですが。


ソロデビューの『Say No More』
saynomore.jpg

1971年の発売当時、イギリスのみの発売で、最近のCD化まで全く再発されなかったアルバムです。私も今回、レコードで入手して初めて聴きました。

レコードで入手しようと思うと、現物をほとんど見かけない、それでもレア度に比べたらボチボチ手を出しやすい相場だと思います。

コーティングありでペラペラふにゃふにゃの、いつものUK盤。



中にはインナー。


背絞り。UK盤って感じ。


レーベル



ココから3rdアルバムまで傑作が並ぶ訳ですが、1曲目からLinda Lewisワールド全開で、よーく作り込まれたと思える曲が並び、最後は大円団で終わります。
とにかくサウンドがよく作り込まれているし、メロディーも良い。クロスオーバーな世界観でいろいろな曲でいろんな世界に連れていってくれます。このどちらともつかない世界観が彼女の最大の武器でもあるし、弱点でも。
1曲だけ、後世に残るヒット曲があればその後の評価が180度変わっていたんでしょうけどね。

有名ではないかもしれませんが、このアルバムは次作、『Lark』と甲乙つけがたい素晴らしい出来だと思います。
例えレコードで購入する場合、それなりの金額を払ってでも損をした感じは全くしない、唯一無二なアルバムだと思います。

次回に続きます。